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世界を変えた本の一つとして池上彰さんが紹介した「聖書」。

今回は池上さんが解説した聖書、とりわけキリスト教について紹介していきます。

 

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第一回目の聖書の解説はこちらの記事。

 

イエス・キリスト

イエス・キリストいう呼び名は、苗字と名前であると思っている人は結構いるでしょう。

しかし、実際のところ名前の部分は「イエス」のみです。「イエス」という名は当時よくあった男子の名前であり、それゆえにその人が住んでいる地域の名を付けて、「ナザレのイエス」などという呼び方をしていました。

とすると、「キリスト」という部分が気になりますよね。実はこれは「メシア=救世主」のことを指す言葉なのです。

ユダヤ教もキリスト教もイスラム教も、神様がこの世界をお作りになったという考え方でいます。そのため、神様が作った世界は神様が終わりをもたらすとも考えられているのです。

始まりがあれば終わりもある。

こうした考え方が一神教の考え方の基本になっています。しかし、世界の終わりが来るというのは非常に不安ですよね。そこで、その終焉の時を迎えた際には人々を導いてくれる救世主が現れて、世界の終焉から救ってくれるという救世主信仰があります。

その救世主こそがキリスト教ではイエスであるということなのですね。

一度十字架にかけられてそこから蘇り、御説教を唱えて天に昇っていきました。

「イエスこそが救世主(=キリスト)ではなかったのか」

そういった思想が生まれるのも至極当然といえば当然のことだったのかもしれません。こうした思想を持った人々のグループが増え、キリスト教が誕生しました。

 

 

キリスト教の誕生

こうしてイエスの弟子たちの手によって布教されて、キリスト教が普及しました。するとイエスを処刑したローマ帝国自身が、大きなキリスト教の国家になるという何とも皮肉的な状況になるのです。ここからキリスト教がヨーロッパへと広がっていくのです。

ローマ帝国からキリスト教が普及していったというのはお分かりいただけたと思いますが、そのローマ帝国自体が東西に分裂します。

この際にキリスト教の教会も東西で分裂することになりました。

東は「東方正教会」。西は「ローマカトリック」。

 

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東方正教会は、次第に東へと勢力を強め、ロシアまで到達します。セルビア正教、ウクライナ正教、ロシア正教といった具合に成長を遂げました。

ローマカトリックはヨーロッパへと勢力を伸ばしていきますが、やがてマルティン・ルターなどによる宗教改革が起こりました。これによって、カトリックの反対派(=プロテスタント)が生まれ、アメリカなどへと進展し独自に発展を遂げました。

ローマカトリック時代には、聖書がラテン語で書かれており、一部の神父しか読み解くことが出来ない状況でした。しかし、15世紀に入り、聖書の翻訳が開始され、さらにヨハネス・グーテンベルグによって活版印刷が普及し、一気に一般市民の手元にも新約聖書が普及し身近な存在となりました。

こうして、神父の言っていたことは本当に正しかったのか?など一般市民にも不満が生まれ、宗教改革の運びとなりました。

 

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以上のようにしてキリスト教には大きな3つの流れがあるということを知っておく必要があります。

こうした流れを知っていると、再度起ころうとしているギリシャ危機に対して資金繰りが上手くいかないという状況に陥っている中、ロシアが救いの手を差し伸べていることにも納得がいくようになります。

両国とも東方正教会なのです。こうした派閥は国家の動きにまで影響を与える程の思想理念になっているのです。

 

 

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十字軍

さて少し話は変わり、十字軍の話を紹介します。

十字軍という名はおそらく誰もが一度は聞いたことがあると思います。これはイスラム教、キリスト教、ユダヤ教の聖地であるエルサレムが関係しています。

今でこそエルサレムはこの三教団が平和的に暮らしています。聖地なのだから流血沙汰になってはいけないということで、他の地域とはちょっと変わった形で共存しています。

 

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しかし、時代が変わると話も変わります。

昔、エルサレムはイスラム教徒によって独占されていました。そんな中、キリスト教がエルサレムを奪還するために動くのです。エルサレムにあるイエスが誕生した場所とされる聖墳墓協会奪還を目指して・・・。これが十字軍なのです。

エルサレム奪回を目指して最初に十字軍がエルサレムに入った際に、イスラム教徒だろうがユダヤ教徒だろうが関係なく大量虐殺を敢行しました。結果エルサレムの旧市街は血の海になったと言われています。

十字軍は当初こそエルサレムの奪還が目的だったのですが、十字軍の名のもとにただの強盗集団へと変貌した歴史があります。また、思想理念だけは立派だった目に少年が十字軍に志願をして、結果的に売り飛ばされて奴隷にされてしまったりという過去もあるようです。

聖墳墓協会には十字軍の兵士が来た際にその高揚感や様々な感情を落書きとして書き残したとされており、それは今もなお残っています。

 

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こうして経緯からイスラム教徒は、キリスト教徒や十字軍、はたまた十字に対する恨みや怯えが生まれるきっかけとなり、イスラム教圏内では後に誕生した「赤十字」という組織ではなく「赤新月社」という組織が活動を行っています。よほど十字に対しての嫌悪感が強いことが伺えます。

こんなマークです。

 

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キリスト教とイスラム教の対立はこんなところにも表れています。

 

さらにはこんな話もあります。

先の話でイスラム国に日本人二人が拉致されて殺害されたというニュースがありました。この際に安倍首相は中東に行って「イスラム国と戦っている国々に対する人道支援」を発表しました。

その発表に対してイスラム国から返ってきたコメントが

「日本の総理大臣よ。8500kmも離れたお前たちが十字軍に参加した」

イスラム教とに反旗を翻すものは全て十字軍とみなされるのです。

 

こうした宗教の背景を知らないと理解できないような社会情勢が、世界では次々と起こっています。

日本にいると宗教の対立などは考えにくく、そもそも無信仰の人が多いので想像もできないようなことですが、世界的に考えると非常に重要なことなのです。

以上、キリスト教と宗教の対立に関する解説でした。

 

 

 

pazoo
平成生まれの思うこと

本当に池上さんの解説はわかりやすくて、興味がそそられますね。

普段何気なく目にしていたニュースの裏側を知れたような気がして非常に面白いですし、宗教のもろさや、逆に宗教思想の根強さも痛感しました。

 

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しかし、宗教間の対立は非常にややこしい問題なのですね。汗